オール電化システムが注目されているのは、それなりの理由があるわけですが、それが何なのかは今ひとつはっきりできていないのではないでしょうか。よく言われていることとして「光熱費が安くなる」というものがありますが、それもオール電化システムが推奨されている理由のひとつです。ただし個々の家庭の光熱費が抑えられることだけでは、社会的に推奨される住宅の熱源モデルとしてオール電化が注目されることにはならないでしょう。
オール電化は、長期的には発電量全体を低減していくことを目的にしています。環境や省エネに貢献出来るシステムだから、オール電化が注目されたり推奨されたりするわけですね。ではオール電化がどのように環境や省エネに貢献するのか、ここで省エネを節約という言葉に置き換えて考えてみましょう。
たとえば食費を節約するために、これまで余って使わずに捨てていた材料を工夫して調理することにしたとします。この節約努力のおかげで、これまで食材の買い出しに毎回2,000円使っていたところを、1,500円に抑えることができました。オール電化による省エネ効果もこれとほぼ同じ仕組みで出来ています。ではもう少し踏み込んで理解していくために、発電の仕組みについて見ていくことにしましょう。
火力発電や原子力発電はボイラーで発電するため基本的に出力調整が出来ません。また最大出力で発電するほうが効率も良いため化石燃料を使用する発電方法では、常時発電が基本です。しかしそのいっぽうで電気の需要は昼間に多く、人間が就寝する夜間は需要が落ちるため、大量の余剰電力がどうしても発生してしまいます。
そこで電気需要の多寡に応じて、電気単価の違いをつけることで余剰電力を効率的に消費するために出来たのがいわゆる深夜電力の仕組みです。オール電化は、この深夜電力を積極的に消費してもらうために誕生した省エネシステムというわけです。
オール電化は、家計の節約システムというだけでなく、火力発電や原子力発電の発電量を抑えていくことでCO2の排出量を低減出来る省エネシステムとしても注目されているのですね。
